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5年生 JA全農杯チビリンピック クラブ予選 3位

 

 

 サッカーには二種類の敗戦がある。

 

 

 すぐに切り替えることができる敗戦と。

 すぐに切り替えることができない敗戦だ。

 

 今大会の敗戦は後者である。

 

 好ゲームを演出し、チャンスをたくさん作った。

 特に3ピリオドから延長戦にかけては、ベストチームだった。

 

 2ピリオドラストワンプレーという最悪の時間に先制され、よく盛り返したと言えるだろう。

 

 勝つことができていれば、きっとその日は気持ちよく眠れることができた。

 三日ほどは幸せな気持ちで過ごせたはずだ。

 

 だが、負けた。

 

 一週間は悶々とした日々を送ることになりそうだ……。

 

 勝てそうだったとか、チャンスがあったとか、いろいろな思いが頭の中で渦巻いて、なかなか頭の中がすっきりしないと思う。

 ただ、内容がどうであれ結果は変わらない。

 

 我々は負けてしまったのだ。

 

 チームとして、勝負を決めきれなかったことには必ず理由がある。

 

 新人戦の時には走ることについての重要性を説いた。たった一メートル走らなかったことが失点につながることもある。今回の失点に関してもそうだろう。

 そして、たった一メートル余分に走ることで得点に繋がることもある。

 あと数センチが届かない、なんてサッカーでは山ほどあるのだから。

 

 もっとハードワークしなければいけない。

 

そこに関しては、全員同じだけやらなければならない。

 個人差などあってはならない。

技術的な部分、足の速さ、体の大きさに差があるのは理解できる。

 

ただ、戦うという部分においては、全員がやらなければいけない。

我々はチームなのだ。全員が一緒になって、同じだけ戦わなければ、勝利などあり得ない。

 

 

 

攻撃面においても、走る量がまだまだ足らない。走る意思、ボールを受ける意思、チームとしてゴールを奪う意識を持つことが大前提。

 

そしてその次に、走るコースと目的地を理解しなければいけない。

 時には止まることも必要だ。

 

 君たちのフリーランに、目的地はあるのだろうか。

 

 走るだけでは意味がないのだ。

 重要なのは、チームとしてゴールを奪うために必要な配置を理解し、その配置を前から埋めていくことである。

「前から」というのが肝だ。

 ゴールは必ず自分たちより前にあるのだから。

 

 埋めなければいけないスペースは、きっと状況によって異なるだろう。

 

 前が敵に埋められれば、斜め前、斜め前が埋められれば前が空く。

 その両方が埋められてしまったのなら、きっと横が空いているはずだ。

 

 埋めなければいけないポジションとは違うところに走ってしまう。

 埋めなければいけないポジションで止まらずに通り過ぎてしまう。

 

そして一番多いのが、敵が埋めている場所に走ってしまう。

 

それではボールを受けることができないし、ゴールを奪うことはできないだろう。

 

 

 重要なのは、自分が走っている意味を作ることなのだ。

 

 

 例えば、走ることでボールを受けることができる。

 あるいは、敵を動かすことができる。

 そして、味方のドリブルコースを作ることができる。

 さらに、よりゴールに直結する味方へのパスコースを作ることもできる。

 

足元の技術も大切だが。

 それ以上に走りの技術は大切だ。

 サッカーなんて自分がボールを触っていられるのは1試合の中でほんの数分なのだから。

 

 自分がそこに走ればどうなるのだろうか。

 敵がどう動き、味方が持っているボールをどうゴールまで運ぶことができるのだろうか。

 

 チームはどうすればゴールを奪うことができるのか、一秒ごとに考えて、走ることを実行する。

 

 

 そして、そのランニングに応じて、適切な判断をボール保持者が下すのだ。

 

 

 ボール保持者になった時に下す判断の質も改善の余地がある。

 ゴールを意識の中から外してしまっている。

 

 敵を抜くためにドリブルするのではない。

 パスを百回繋ぐためにパスをするわけじゃない。

 前に運ぶのが目的じゃない。

 

 違う。間違っている。

 

 ボールをたくさんゴールという枠に入れるために、我々はボールに触るのだ。

 

 サッカーは、あの枠にたくさんボールを入れたチームが勝つゲームなのだから。

 

 

 それができなかったから、我々は負けたんだ。

 

 

 ドリブルをすることでシュートコースができたにもかかわらず、ゴールを見ていない。

 パスコースが塞がれたことでシュートコースが空いたのに、またもゴールを見ていない。

 

 走るのも、戦うのも、ボールに触るのも、すべてはボールをゴールに入れるため。

 

 だから、もっとゴールに意識を向けるべきだ。

 

全部シュートを打て、と言っているわけではない。

根本的な部分の話である。

先ほどのフリーランの質の話と同じだ。

 

 つまり、一つ一つの行動すべてを、ゴールをするためのプレーにしなければいけない、ということだ。

 

直結していなくてもいい。

 間接的に、ゴールに少しでも関わっていれば100点満点だ。

 

 ドリブルも、パスも、ランニングも。

 なにもかも。

 

 

 

 

  ……さて、書き始めは遅いのに、気づいたら長文を書いてしまっている悪い癖がでてしまった。

 

 

 

 以下、謝辞。

 

 

 今大会を運営していただいた皆様、対戦いただいたチームの皆様、ありがとうございました。

 そして、寒い中応援してくださいました保護者の皆様、ありがとうございました。

 

 

 今回は負けてしまったが。

 まだまだこれから。

 

 心に傷を残す敗戦は心に残る勝利で癒すことができる。

 

 だからこそ、切り替えることができない、なんて言っていられない。

 

 

 足りないものはたくさんある。

 ハードワーク、フリーランの質、攻撃時の意識、単純なシュート技術、インサイドキックの質、止める技術などなど。

 

 

 それらすべてを成長していくだけ。

 そのために必要なことをやっていくだけだ。

 

 日々の練習と。

 

あとは、そうだな……。

 

私の日頃行いだろうか。

 

運を味方につけておくために、もっと徳を積んでおくとしよう。